CART_腹水濾過濃縮再静注法_治療法について
癌性腹膜炎や肝硬変などによる難治性腹水は、強い「お腹の張り」や「息苦しさ」を生じます。医療用麻薬や利尿剤といった薬物療法では症状緩和が困難です。また、「腹水は抜いたら弱る」、「かえって腹水がたまりやすくなる」との考えが以前の私を含めた医療従事者に根強いのが現状です。せいぜい2〜3リットルがいいところだと思っていました。
抜いた腹水から栄養成分や免疫成分だけを取り出して、点滴で体にもどすことによって劇的に症状が改善するということを目の当たりにしたからです。腹水の量も10リットルでも十分可能でした。
従来の方法よりも非常にシンプル、簡単に抜いた腹水を処理することができるのです。
約20年前からある治療方法でしたが、近年の血液透析技術の向上と同時に、類似したこのCARTに使用される「濾過器」と「濃縮器」も格段に性能が向上しました。日本の体液濾過技術は世界でもトップクラスといえます。医療機器の開発にかかわる多くの方のおかげでここまでのものを、クリニックや往診、訪問看護での治療をお受けになっている患者さんにも、腹水や胸水で苦しい症状を少しでも改善することが可能になりました。
CARTで治療することで、患者さんの症状や全身状態がよくなるのはもちろん、今まで腹水のために受けられなかった超高濃度ビタミンC点滴療法、さらに化学療法を受けられる可能性も出てくるのです。
CARTにより、腹水は抜くと元気になります。QOL(生活の質)だけでなく、ボディイメージが劇的に改善されます。
是非、クリニックを見学にいらしてください。患者さんだけでなく、ご家族の方のご見学を歓迎します。
(ご見学希望の場合は、メールまたは、FAXによるご連絡、ご予約をお願い致します。)